「銅人形」は「経穴人形」の古い呼びかたであり、不可視の施術対象である経絡・経穴を視覚的に把握するための教材です。江戸前期から中期にかけては、銅人形作成を専門とする職人(胴人形師)の生計が成り立つほど爛熟していました。経絡経穴の伝承に不可欠のアイテムであり、はりきゅうミュージアムを代表するコレクションです。(参考文献:長野仁「十四経全図の世界-近世日本における「銅人形」と「明堂図」-」(はりきゅうミュージアム Vol.1銅人形・明堂図篇. 森ノ宮医療学園. 2001))
森ノ宮医療学園はりきゅうミュージアムは幾つかの銅人形を所蔵しており、佐賀竹田家伝銅人形(江戸時代中期、紙塑(張子))はそのひとつです。実はこのレプリカ(アトリエ・ティーエムバーガー作製)が存在し、本学附属鍼灸臨床センターに展示してあります。こちらは本物よりも柔和な表情で、スタッフは「竹田クン」と呼んで季節に応じて着せ替えて楽しんでいます。
(「竹田クン」デビューは
こちら)
(2014.9.22.記)
(2023.10.9.改訂)