禰津家鷹之書 (禰津常安、1577年(天正5年)識)
室町時代から江戸時代まで、武家の間では盛んに鷹狩り*が行われていました。鷹狩りの技術を伝えていた禰津家の巻物には、鷹の養い方、躾、鷹狩りの作法、病気になった時の治療法などが書かれており、鷹が病気になったときの治療法も、もちろん漢方薬やお灸でした。この巻物は、武田信玄に仕えていた禰津常安が穴井氏に授けたものです。
*鷹狩り:猛禽類の狩猟本能を利用し、訓練した鷹と熟練した鷹匠(たかじょう)などのチームワークによって行う狩猟方法。江戸時代には将軍や大名、皇族の間で栄え、現在でも一部で行われている。
(「ここ+から」Vol.1 Winter 2013 より)