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Morinomiya University of Medical Sciences Acupuncture Information Center

鍼灸学術情報

モクサアフリカ(Moxafrica)

 戦前には結核の治療法として灸が試された時期がありましたが、戦後は抗生物質による治療が可能になり、日本で肺結核の治療として灸が用いられることはなくなりました。ところが近年、アフリカの結核患者を日本の透熱灸で治療しようという運動が展開しています。
 
 モクサアフリカ(Moxafrica)と呼ばれるイギリスの鍼灸師たちが2008年に創立したチャリティ団体は、アフリカサハラ南部で広まりつつある肺結核の闘病を助けるために、投薬治療に日本式の直接灸を追加で(薬品が得られない場所では代替療法として)用いることによる治療可能性を研究しています[1,2]。アフリカ大陸における肺結核はHIV/AIDSとの複合感染症例が多く、この病気で毎日2千人のアフリカ人が死んでいると見積もられています[1]。アフリカの結核患者は劣悪な環境で生活し、十分に器具などが整っていない医療施設で治療を受けており、それがさらに薬剤耐性を伴う結核を流行させる状況になっているのです[2]。多剤耐性結核菌の治療は非常に高価なため、このような結核に灸が有効か、あるいは結核菌が耐性を獲得する前の安価な薬品を使用する段階で灸療を付加することによって総合的な治療効果を高めることができるか、といった可能性を試そうというのがモクサアフリカの目的です[1]。
 
 2011年にウガンダと南アフリカで3つのパイロットスタディが実施され、戦前に原志免太郎医師[3]が提唱した灸法にもとづいて現地のクリニックの医療従事者たちに指導することによって在宅セルフケアが可能となりました[2]。この試みにおいて、結核の治療薬を服用している結核およびHIVの感染症患者たちは、薬剤の副作用である関節痛と疲労が非常に軽く、また結核もほかの患者より早く回復することがわかったそうです[2]。現在は、より厳密な研究デザインによる臨床試験が実施されています。(https://www.morinomiya.ac.jp/images/book/pdf/shinkyuosaka110moxafrica.pdf
 
Moxafricaホームページ
http://www.moxafrica.org/index.html
 
モクサアフリカ日本事務所準備室Facebook
https://www.facebook.com/MoxafricaJapan
 
参考文献
1. Merlin Young (金澤信二郎訳). モクサアフリカ-21世紀アフリカの肺結核への付加療法としてお灸の使用を調査する. 鍼灸OSAKA 2012; 28(2): 81-83.
https://www.morinomiya.ac.jp/images/book/pdf/ShinkyuOsaka106moxafrica.pdf
2. 伊田屋幸子. Moxafrica:お灸は世界を変える. 全日本鍼灸学会雑誌2014; 64(別冊): 72.
3. 原志免太郎. 萬病に効くお灸療法. 實業之日本社1933.
 
Moxafricaのロゴ
ホームページとYouTubeより